デジタリストBlog

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2006年11月28日

「Winny被害額が云々」と言っても意味がないことを知らなきゃ。

ACCSとJASRACがWinnyによる被害額を試算してみた結果、Winnyによる違法コピーの被害額は100億円に上る、そんな記事が発表された。だけど、この調査結果を発表したからと言っていったい何が変わるんだろうか、意味のない虚しい記事だという気がしてならない。
http://japan.internet.com/busnews/20061128/6.html

Winnyで違法コピーが出回っていることは、パソコン音痴でもまともにニュースを見る人ならば誰でも知っている。また、そういう違法コピーを利用している人が著作権に関する問題をそれほど重大なこととは考えていないであろうと推測するのは難しくはない。まあいいや、という気軽な気分でこれを使っているのは誰でもわかる。ということは、100億円の被害額があるということを気に留めるはずもないんじゃないのだろうか。決して僕が違法コピーを推奨するわけではないけれど、違法コピーの防止のためにACCSとJASRACがするべきことはちょっと方向がずれているような感が否めない。

便利なものがあれば便利な方へ流れてしまうのは、もう人間の習性として染みついてしまっているんだろう。それを、「100億円の被害があるからWinnyを使うのをやめて下さい」と言っても仕方がないような気がする。たとえばmoraなどの音楽配信と比べて緩い縛りでiTunes Music Storeがデビューした直後から大人気を呼んだように、ある程度緩い縛で利用者の利便性を損なわずにソフトウェアや音楽の販売者側も損をしないようなシステムを作れば利用者もその縛りを受け入れることは解っているはずなのに、どうしてそういうことを実施しないんだろう。利用者の善意に期待しても誰も気に留めてくれない、がっちり縛り付けるとそれを突破する方法を考える人が出てくる、だけど緩い縛りでうまく行く方法がある、それを示してくれた例があるというのに。

僕はJASRACがどういう団体なのか詳しいことはよく知らない。今の状況は「二兎を追う者は一兎をも得ず」どころか「一兎を追う者も一兎をも得ず」に近い。0.8兎を追うくらいのスタンスがいちばん利益を最大化できる妥協点だとすれば、いい加減に0.8兎を追う方針に方向転換しなきゃ。

Posted at 2006/11/28(火曜日)23:17

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