2005年11月10日
伝統のカードブランド「UCカード」がクレディセゾンに吸収合併
住友系のSMC(三井住友カード)、三和系ミリオンカード(現UFJカード)、三菱系DCカード、そして現在のみずほや旧さくらの系列にあたるUCカード。その一つ、銀行系クレジットカード会社として伝統を誇ってきたUCカードがついに流通系クレジットカード最大手のクレディセゾンに吸収合併される。
クレジットカードには銀行系・流通系・信販系・消費者金融系などのような大まかな分類があり、一般にはこの順に「格調が高い」とされている。銀行系には上に挙げたように都市銀行など強力なバックがいて歴史や伝統、それに会員数の面でも申しぶんない。その反面、ご利用可能枠にも渋かったり無職やフリーターに対してカード発行審査が厳しかったりする。
流通系はセゾン(西友系)、イオン、旧マイカル系(ポケットカード)など小売業大手が発行してるものが多い。ご利用可能枠が大きく、大きなキャッシング枠と抱き合わせであることもしばしば。ポイント制度が充実しているものが多い。信販系はニコス、ジャックス、クオークなどで、信販系といってもその中にニコスのように比較的高クラスのものもある。消費者金融系はその名の通り、アコマス(アコムマスターカード)など消費者金融会社が出すもので、ショッピングよりはキャッシングが主な利用目的か。
UFJとニコスが組んだり、SMCが配下にクオークを従えたり、東京三菱資本がアコムを取り込んだりというような組み合わせはこのごろは増えてきていた。だけど、銀行系が流通系の下に入るというのは例を見ないのではないだろうか。UCは経営が苦しかったわけではないが、審査やカード発行業務に専念してその他の実務的な面はクレディセゾンに委託するようになるらしい。
クレジットカード業界も激変の時代にあるのだろう。飛ぶ鳥も落とす勢いのクレディセゾンが銀行系ではやや弱い立場にあったUCを吸収してしまうのは仕方ないことか。クレジットカード業界に再編の嵐が吹き荒れているとすれば、次に気になるのはJCBの動向。会員数最大のJCBがどこと組むかで業界の地図は大きく塗り替えられることになりそうだ。
Posted at 2005/11/10(木曜日) 5:03
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